スペインから日本へ入国するまでの手順
政府からの情報が複雑で分かりにくい上、コロナ禍に海外から日本へ帰国する方法がどのような手順なのか情報が少なく、不安が大きかったため、少しでも皆さんのお役に立てるのではないかと、実際の記録を分かりやすくまとめた記録をこちらに残します。
カタール航空使用、スペイン・マドリード発→ドーハ空港(カタール)で乗換→成田空港着→隔離ホテルに到着するまでの記録です。
スペインから日本への帰国、隔離までの手順
2021/12/27
スペインでのPCR検査
スペイン(マドリード)では、以下のコロナ検査センターで日本の厚生労働省・検疫所が指定する所定のフォーマットに対応しています。
場所:マドリードのバラハス空港内、ターミナルT4 - Floor 2
結果が出るまでの時間:12時間
費用:58,68 € (PCR Test)
マラガ・セビージャにもある、新型コロナウイルスの検査センター。混みあっている場合もあるので、オンラインで事前に予約・支払いをしておく方がスムーズです。すぐに結果が出る(35分)Rapid PCR Testもありますが、通常のテストよりも高い95,20 €です。
結果が出るまで12時間と記載がありますが、実際には約5時間半で出ました。18時半に予約し、検査は約10分で終わりました。PCRの結果は、検査前に受け取ったQRコードに0時以降にアクセスし、パスポート番号・検査番号・言語(英語・スペイン語)を記入・選択すると、結果を見ることができます。また、検査を受けた翌日にはメールでも結果が通知されます。
日本政府指定の所定のフォーマットは、オンラインでは受け取れないため、改めて現地に受け取りに行く必要があります。私は、フライトの約4時間前に再度Travel Covid Test Centerに行きました。陰性であったことを伝えると、サイン済みの日本語のフォーマットをもらえるので、自分で名前・パスポート番号・性別等を記入します。ですので、ボールペン1本持っていくことをおすすめします。*ちなみに、フォーマット右上の「Date of issue」とは、結果の発行日で、パスポートの発行日ではないのでご注意を!
なおスペイン、マドリードでは、日本所定のフォーマットに記入してもらえる病院・検査センターはほとんどありません。なぜなら、多くの病院は、EU諸国で許可済みのフォーマットを使用しており、それらのフォーマットはEU以外の国でも有効であるため、日本のように特定の国が用意したフォーマットには対応していない、というのが理由でした。また、ほとんどの病院・検査センターは、日本所定のフォーマットが存在していることすら把握していないという現状でした。
こちら以外の病院・検査センターについては、在スペイン日本国大使館でも紹介されています。ただし、実際にいくつか電話をかけたところ、把握していない・対応できないと断られた病院・センターもあったのでご注意下さい。
日本の入国に必要な書類と準備
必要な書類
新型コロナウイルスPCR検査証明書:日本政府指定の所定のフォーマット。
誓約書:こちらから事前にダウンロード・印刷して記入しておくこともできますが、飛行機内でも配られました。
質問票:飛行機に乗る前に事前にアクセスしておくと、飛行機の機内で、Wifiがない状態でも記入・ORコードの発行ができました。なお、記入時刻がスマホの現在時間(カタール時間)と連動しましたが、特に問題ありませんでした。
インストールが必要なアプリ
新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOA(COVID-19 Contact-Confirming Application)
位置情報を共有するアプリ(Google Map等)
ビデオ通話アプリ(My SOS)
日本への入国までの流れ
9月3日18:30頃に成田空港に到着し、隔離ホテルに着いたのが12時前でした。約4時間半に渡る、飛行機到着から隔離場所(ホテル)に辿り着くまでのプロセスです。
0.飛行機が着陸してから、待合室に行くまで(約30分)
タラップを降りたら、降りた順番に列を作り、待機場所へ向かいます。待機場所からの流れについては、以下の6つのステップがあります。
1.待機(約1時間)
パイプ椅子に座って、呼ばれるまで待ちます。私たちの場合は、約1時間待ちました。待っている間、隔離ホテルへ提出するため検疫所宿泊施設 登録票という書類(1枚)、入国される皆さまへのご協力のお願い(1枚)が配布され、出国前検査の受検及び入国に当たって必要なアプリのインストールについて(1枚)記入を求められます。また、待機施設(ホテル)に滞在される皆様へという、隔離期間中のスケジュールが書かれた書類が配布されます。
待機後、1組ごとに書類の確認があり、必要書類が揃っていることが確認出来たら、次のステップに進みます。
2.PCRテスト(約10分)
別の場所に移り、新型コロナウイルスのPCR検査を受けます。PCR検査(検体採取方法)は、唾液でした。スタッフがまず書類・パスポートを確認し、その後パスポート(裏)にバーコードが貼られます。そして、同じバーコードが貼られた検体採取容器+ろうとが渡されます。そして、1人ひとり、区切られた場所で唾液を採取します。必要量の唾液が採取出来たら、検査官に提出し、次のステップに進みます。
3.アプリの確認:COCOA・ビデオ通話アプリ(My SOS)(約20分)
厚生労働省が指定する新型コロナウイルス接触確認アプリCOCOA(COVID-19 Contact-Confirming Application)、位置情報を共有するアプリ(Google Map等)と、ビデオ通話アプリ(My SOS)がインストールできていること、そしてその使い方の確認があります。事前にこれらのアプリをダウンロードしておくと、スムーズに進むので、オススメです。以下、流れです。
COCOA・位置情報設定の確認 → 隣の部屋にてビデオ通話アプリ(My SOS)の確認 → 同じ部屋にて最終確認
4.質問票Web(QRコード)の確認(約10分)
事前に記入した質問票Web(QRコード)の確認があります。
5.PCR検査結果通知(約1時間)
PCRの結果を待つ部屋に移動し、結果が出るまで待ちます。ちなみに係員の方に伝えてトイレに行くことはできるのでご安心を。しばらく待った後、自分の番号(バーコードの番号)が呼ばれ、結果通知の部屋に移動します。結果が陰性だった場合、赤い紙を受け取り、入国審査に向かいます。
6.入国審査(約10分)
入国審査は通常同様です。
◆空港から隔離ホテルへ移動(約40分)
入国審査を終えた後は、預けた手荷物の受け取り、検疫カウンターを通過します。その後ゲートを通過し、到着ロビーに出る前のスペースにて待つように指示されます。一定の人数が集まった時点で、バス乗り場まで誘導されます。バスが到着するまでバス停で待った後、バスへ乗車し、隔離ホテルまで無料シャトルバスで移動します。
◆ホテルへのチェックイン(入所)
ホテルに到着した後は、まずは子連れの方を、その後2人以上の家族が優先してホテルへ入所(チェックイン)します。その際に、事前に記入しておいた書類(検疫所宿泊施設 登録票)を渡し、喫煙の有無・家族と同室を希望するか等が聞かれ、部屋が割り当てられます。その後、滞在のしおり・体温計・食事(弁当)と500mlの水3本が渡された後、部屋に入り隔離となります。
今回、隔離に指定されたホテルは、「東横イン成田空港」でした。ホテルに着いてからの隔離(3日間)については、別の記事にてご紹介致します。
*こちらの記事は、9月6日時点での状況です。最新情報については、政府のウェブサイト等をご確認下さい。